「どこかわからないが、足元から作動油がもれているようだ」と油圧ホース出張修理作業のご依頼がありました。
お話を伺った際に、「排土板のホースかもしれませんね」とお客様に予想を伝え、油圧ホース出張修理に急行しました。
場所は名古屋駅前の交通量の多い解体現場であり、ビルの間の細い通りでした。
交通量の多い現場はサービスカーを停車する場所や修理時間に大変な配慮のいる場所です。
邪魔になるような場所に長時間停車するわけにはいきませんので、「迅速・丁寧・安全」に作業を行う必要がありました。
現場に到着すると、まずはヤンマーのバックホーVIO30-6の油圧ホースの修理箇所の特定を急ぎます。ユーザー様に尋ねると「教えてもらった通り、排土板を操作するレバーを押すと作動油が漏れるんだ。」と実際に操作を行ってくださいました。
重機の足元、排土板あたりを確認すると、プシュッと音を立てて作動油が漏れている箇所が確認できました。泥の中で作業を続けていたため、泥中の石にぶつかり排土板で外傷が起こっていたのです。
現場到着時に想定はできていましたが、修理箇所が排土板ホースと確認できたことで時間をかけずに油圧ホースの修理・交換がきると確信が持てました。
作業機の故障で現場作業が停止した事で不安そうなユーザー様に、排土板ホース交換なら、この場ですぐに対応できる旨をお伝えすると、驚いた様子で安心して下さいました。
サービスカーの中をのぞき込み、「こんなに取り揃えてるの?すごいね!」と感動する方もみえました。
泥の中、さっそく修理対象の排土板の油圧ホースを取り外します。排土板から取り外した油圧ホースをサービスカーに持ち込むのですが、街路を汚すわけにはいきません。
そのため、泥の中の作業機から路上のサービスカーまでは、靴の泥を綺麗に落として移動しました。作業機とサービスカーの往復を繰り返し、採寸をし、油圧ホースと金具を加締め(アッセンブリASSY)、取り付けを行いました。
排土板だからとか、泥の中かどうかには関わらず、油圧ホース接合部のねじ穴は必ずパーツクリーナーで洗浄します。
最後に作動油を補充していきますが、重機によって作動油の適正量は異なるので、バックホーVIO30-6の試運転をしながら量を確認します。排土板まわりだけでなく、他も不具合が無いかも確認します。
路上を汚さない様に配慮しつつ丁寧で安全な作業を行えるのも、重機のラインを熟知した経験とスキルがあるからなのです。
排土板ホース交換の作業終了のご報告といくつか確認事項をお伝えし、素早くサービスカーに乗り込み、次の現場へ急行しました。
「もうできたの!?早いね、ありがとう!!」というユーザー様の声を聴けたことはとても嬉しいことでした。