油圧装置とは|油圧機器の仕組みや油圧ショベルの構造やメーカーについて

油圧装置とは|油圧の仕組みや構造

現代社会において、建設現場や工場などで欠かすことのできない、油圧装置。
必要なものと分かっていても、日常生活で誰もが手にして使うものでは無いだけに、どのようなものかは未知のものだと言ってもいいでしょう。
そこで、油圧装置とはどんなものなのか、どのような部品で構成されているのか、詳しく見てみましょう。

油圧装置とは?

油圧装置とは?普段あまりなじみのない油圧装置。
とは言え、ショベルカーやクレーン、ブルドーザーや除雪機なら、誰もが一度は目にしているでしょう。
油圧装置とは、油圧を利用して作動する装置のことで、「油圧発生装置」「油圧駆動装置」「油圧制御装置」などに分類されます。
これらの装置に、圧力を伝導するための配管として、油圧ホースが取り付けられ、その先に接続した機械や部位を動かしたり作動させたりするのです。

例えば、ショベルカーではエンジン部分(本体部分)に取り付けられた油圧装置に油圧ホースを取り付け、アームに沿って先へと延ばすことで、その先にあるバゲット部分が稼動したり、旋回したりするのです。

油圧装置が動力を生み出す心臓部であるとするなら、油圧ホースは心臓部と末端を繋ぐ動脈のような役割を果たしていると言えます。
そして、動脈を伝って先々まで伝達されたエネルギーによって、指先であるバゲット部分が稼動するというと分かり易いでしょうか。

私たちの生活に欠かせない油圧装置ですが、決して万能という訳ではなく、いくつかのデメリットも持ち合わせています。
そこで、油圧装置の長所と短所を見比べてみましょう。

油圧装置の長所

  1. 機械や電気を動力とするものに比べ、小型の装置にできる
  2. 振動が少なく、動きがスムーズ
  3. 労働環境の悪い所で使うことができる
  4. 弁の取り付けや、電気と組み合わせることで、制御が簡単にできる
  5. 遠隔操作ができる

油圧装置の短所

  1. ゴミやサビに弱い
  2. 稼動させるための油が可燃性のため、配慮が必要
  3. 配管作業が面倒
  4. 稼動させるための油の温度変化に気を使わなければいけない
  5. 油漏れ対策が必要

油を媒体として動力を発生させる油圧システムは、比較的小型の機械で大きな力を生み出すことが出来るため、建設機械や自動車、船舶など幅広く利用されています。
しかし、その扱いと管理が難しいことや接続するホースなどの配管部分の取り替えが面倒なことから、扱える人が限られてくるため、あまりなじみの無い機械という位置づけになっているのかもしれません。
とは言え、私達の生活に密接していることは確かです。

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油圧ショベルの構造

油圧ショベルの構造

先ほども少し出てきましたが、油圧で動く建設機械の代表的なものとして、油圧ショベルがあります。
ショベルカーと聞いて真っ先に思い出すのは、子供向けの乗り物絵本にあるような、先っぽにスコップのような物が付いた、あの黄色い大きな機械ではないでしょうか。

油圧ショベルの構造油圧ショベルは油圧の力を利用して作動する建設機械のことをいい、アームの先端に様々なアタッチメントを付け替える事ができます。
そのため、多種多様な用途に使われる、とても汎用性の高い機械です。
通常油圧ショベルには色々な呼び方があります。

例えば、「バックホウ、ドラグショベル」とは、行政上での呼び名の事で、日常的にはあまり使われない呼び名です。
「ショベルカー」というのは、新聞やテレビでマスコミが使うものの事で、「ユンボ」というのはフランスの建設機械メーカーであるシカム社の商標であり、日本では油圧ショベルのことを指す代名詞として使われています。

一番耳なじみの良い「ショベルカー」というのは正しい名称ではなく、情報伝達の際に商標に被らないために考案された呼び名であることから、ショベルカーなるものは存在しないということに驚きました。
私たちが絵本やテレビで見ていたものは、正しくは「油圧ショベル」だったんですね。

油圧ショベルの構造油圧ショベルは、アームの先のアタッチメントを付け替えることで様々な用途で使用することができ、とても汎用性の高い機械です。
そのため、世界中でも色々な種類のものが使われていますが、一般的には掘削作業で使われることがメインのようです。
ディーゼルエンジンを動力源とし、エンジンからの動力を油圧ポンプで油圧力に変換して先端へと送ることで、走行・旋回・掘削などの操作を行います。

ほとんどの油圧ショベルはキャタピラで動きます。
キャタピラ式は、整地されていない場所での作業性に優れているため、鉱山や工事現場で使われますが、そこへたどり着くために行動を自走できないため、大型のキャリアーで運搬しなければいけないというデメリットがあります。
日本ではほとんど見かけたことは無いですが、海外ではタイヤ式の油圧ショベルもあるようです。
タイヤ式だと作業現場まで走行させることができるので、輸送にかかる手間とコストを省くことができます。

油圧ショベルの製造メーカー

油圧ショベルの製造メーカー

建設現場などでよく見かける油圧ショベルは、その多くが日本のメーカーによって製造されています。
日立、住友、クボタ、ヤンマーなど、有名メーカーが手がけています。
油圧ショベルには小型のものから大型のものまであるので、多くのメーカーが手がけているのですね。
その中でも、日本のコマツとアメリカのCAT社がほぼ市場を占めています。
世界最大級の油圧ショベルは日立製など、日本の技術の高さが群を抜いています。

油圧ショベルで、動力を伝達する役割を果たす油圧ポンプも、多くのメーカーで製造されています。
油圧ポンプの材料となるゴムのホースは、有名な所では、横浜ゴムやブリヂストンが製造しています。
ブリヂストンはタイヤのイメージが大きいですが、油圧ホースまで手がけていたのですね。

油圧ショベルの製造メーカーゴムのホースだけでは油圧ホースとして使用することはできないため、そこに補強層を取り付け、金具の継手を取り付けることで初めて、油圧ホースとして油圧ショベルなどで使うことができるのです。
高圧の力に耐えられるだけの強度が求められるので、油圧ホース選びには信頼できるメーカー品を使用している業者を選ぶことが大切です。

ホームセンターなどで簡単に手に入るホースに、なんとなくの補強層を取り付けただけの簡易的な油圧ホースも出回っていますが、果たしてそれらで充分かと言えばそうではないでしょう。
修理の間などの一時的な使用であれば問題ないかもしれませんが、油圧ホースは原動力を伝達する大事な部分なので、万が一破損した場合には、作業が止まってしまうだけではなく、重大な事故を招く恐れもあります。

油圧ショベルのその先にあるのは、私たちの暮らしです。
平和で安全な生活を望むのであれば、油圧ホース選びは信頼できる業者にお任せしましょう。

私たちが普段目にしている「ショベルカー」は、実は「油圧ショベル」でした。
世界で活躍する油圧ショベルが、多くは日本のものだというのは、とても嬉しいですね。

油圧ホース修理 取り扱いメーカー一覧

油圧ホースが装備されている機器

様々な機械に油圧設備があり、機器内にはたくさんの油圧ホースが張り廻られております。
油圧ホースは低圧から高圧まで、また大小様々なホース径で使用されております。

油圧ホース修理 取り扱い重機、機器一覧

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